ご挨拶

原田 栄一

  • 代表取締役
  • 原田 栄一
  • Eiichi Harada
  • 1964年、北九州市小倉北区生まれ。
  • 1988年、明治学院大学 社会学部 社会福祉学科 卒業後、日本コンピューター株式会社に入社。

高度な脳を持つ人類は、環境の変化に際し、自ら創造した道具を用いて対処する術を身につけました。このことは、自らの身体形状を変化させることが唯一の対処方法である他の生物とは明らかに異なる特性であり、結果として人類は高度な文明や科学を生み出しました。一方で、この素晴らしい産物と共に、人類以外の生物を困惑させる副産物も生み出しました。環境破壊はその代表的なものですが、現代の日本における厄介な課題は、少子高齢化に起因する各種の社会問題であります。

高齢化社会の到来の主因は、医療や衛生の技術革新による乳幼児死亡と不治の病の減少であります。戦争放棄を憲法に盛り込んだことも、それを後押ししました。一方で、介護ニーズの量的増加は、寿命の伸びに健康寿命の伸びが追いついていないことが主因であります。少子化は晩婚化の影響が大きい様ですが、人口減少が日本民族が消滅の危機に晒されることの警鐘なのか、はたまた量的最適化に向けた神の見えざる手なのか、結論を出すためには相応の時間を要しますが、産物に必ず副産物が付きまとうことや、進歩して新たなステージに到達すると同時に新たな課題が生まれることは、古今東西の人類が経験してきた苦悩と合致します。

弊社は、現代の社会問題を人類の繁栄や“進化”による副産物であり、誰にも止めることができない大きな流れであると捉え、それの根絶を目指すのではなく、むしろ、それとどの様にうまく付き合っていくかという観点で発想し、問題解決のための道具として、現代社会の産物の象徴的存在である情報技術を活用しようと考えました。

そして、その第一歩として、健康・福祉・介護保険のサービスを提供する専門職の方々や、その運営主体である地方公共団体様や法人様に対し、製品やサービスを提供して参りました。

今後の弊社は、従前より得意とする健康・福祉・介護保険ビジネスに注力しながらも、事業領域を広義の健康福祉に、対象を一般消費者に、そして市場を日本以外の国々にまで拡張していくことで、より多くの方々に、製品やサービスに込めた nichicom のメッセージをお届けしたいと考えております。事業化において、私が特に意識しているキーワードは、健康、介護予防、子育て、メンタルヘルス、地域活性化、地球との共生でありますが、具体的な事業計画は、社員が自らの手で構築して参りますので、各自が持つ潜在能力を存分に発揮してもらうべく、会社組織を柔軟かつ強靭なものにしていく所存でございます。

日本コンピューター株式会社の経営目標は「人類の進化に寄与する価値の創造」であります。弊社が生み出す全ての製品に、このメッセージを込めていくことを誓います。nichicomグループの今後にどうぞご期待ください。

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